遺伝子検査ダイエットに効果はありません【占いレベル】

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少し前から話題の遺伝子検査ダイエット

これは自分の遺伝子のタイプを知ることによって、何を食べれば太りやすいのかや、どのような運動を行えばいいのかを知ることができるというシロモノになります。

私も少し興味があったので、どういう理屈でそんな判断をすることができるのかを知りたくて、いろいろと調べてみました。

結論から言うと、遺伝子検査ダイエットは無意味です

良く表現しても占いレベル、悪く言ってしまえばほぼ詐欺みたいなもの。

遺伝子ダイエットの仕組みと合わせて、理由を解説していきます。

遺伝子検査ダイエットとは

筋肉と遺伝子

そもそも遺伝子検査ダイエットがどのようなものなのかについて説明していきます。

肥満遺伝子を調べる

人間にはおよそ50以上ものエネルギー消費に関わる遺伝子が存在することがわかっています。

それらの遺伝子のことを肥満遺伝子と総称しているのですが、とくにβ3ARUCP-1β2ARの3つの遺伝子が遺伝子検査ダイエットではターゲットとなっています。

この3つの遺伝子の状態を調べることによって、自分の代謝のパターンが分かり、自分に合ったダイエット方法を知ることが出来るというのが、遺伝子検査ダイエットの概要となります。

4つのタイプに分類

遺伝子検査を行うと、大きく4つのパターンに分類されます。

それぞれ簡単に見て行きましょう。

  • リンゴ型・・・β3ARに変異がみられ、糖質で太りやすく、お腹周りが太りやすい
  • 洋ナシ型・・・UCP-1に変異がみられ、脂質で太りやすく、下半身が太りやすい
  • バナナ型・・・β2ARに変異がみられ、タンパク質が不足しがちで、痩せやすい
  • アダム・イブ型・・・遺伝子に変異がみられない

とまあ、こんな具合になります。

こうやってみると、あまり知識のない方からすれば

「なるほど、遺伝子でそんなことまで分かるんだ!すごいなぁ!」

と思わるかもしれませんが、そんなわけはありません

以下より、この3つの肥満遺伝子がどういうものなのかについて説明していきます。

なぜ遺伝子検査ダイエットは”嘘”なのか

その理由はずばり、3つの遺伝子のもつ特徴を曲解して解説しているからです。

1つ1つ順に話していきましょう。

β3ARに変異があっても腹周りが太りやすいとは限らない

まずはβ3ARについて。

ARとはアドレナリンレセプター、つまりは体内で放出されたアドレナリンを受け取る受容体のことを指しており、β3ARはとくに脂肪細胞や消化管、肝臓、骨格筋などに存在しています。

β3ARについて分かっていることは、褐色脂肪細胞を活性化させてUCP-1を生成し、代謝を向上させるはたらきを持っているということです。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25565203

なのでβ3ARに変異があったとすれば、間違いなく代謝は落ちます。

そこは問題ありません。

ただ、だからといって、糖質で太りやすく、特にお腹周りが太りやすいとは言えないのです。

代謝が低く太りやすい場合は、糖質でも脂質でもタンパク質でも、過剰にカロリーを摂取していればどちらにせよ変わらず太ります。

たしかに脂肪のつきやすい部位という意味で、そこに個人差があるのは間違いありませんが、少なくともそれはβ3ARには関係のないことです。

UCP-1の変異は脂質による太りやすさとは関係ない

つぎにUCP-1についてです。

これは以前【ダイエット】残念ながら有酸素運動では太ります【正解は筋トレ】という記事で、有酸素運動がリバウンドを招きやすい理由とともに解説したことがあります。

UCP-1は筋肉を動かす際に必要となるATPというエネルギーが生成されるのを邪魔し、代わりに熱を発生させるというはたらきを持っています。

つまりUCP-1が多いと、同じ運動をしてても消費されるカロリーが多くなるということなので、UCP-1に変異が見られると代謝が低下するというは間違いありません。

が、これもまた、脂質を食べれば太りやすいという理由にはなりえないのです。

ATPが生成される際には、糖質も脂質も材料として両方使われます。

特に脂質(脂肪酸)だけを消費するということはありません。

なので当然下半身が太りやすくなるということもないのです。

ちなみになのですが、女性は男性に比べると女性ホルモンの影響で下半身から太りやすかったりします。

次に脂肪がつきやすいのがお腹周りです。

遺伝子検査ダイエットがどういった層を対象にしているのかが、なんとなく見えてきますね。

β2ARが痩せ型の体型にするという根拠はない

最後にβ2ARです。

これもβ3ARと同じく、アドレナリンレセプターの1つになります。

β2ARは気管支や血管などに多く見られ、呼吸系の機能に関わるはたらきをもっています。

不思議なのは、これまでのβ3ARやUCP-1は「変異=数が少ない or 十分に働いていない」という意味であったのに対して、β2ARに関しては「変異=過剰に働いている」と解釈されている点です。

そしてβ2ARが過剰に働くと、体内でタンパク質が不足するようになって、結果的に痩せ型の体型となるのでそれを防ぐ為にはしっかりとタンパク質を摂取しましょう、といった具合に結ばれます。

が、これも正しくありません

β2ARが活性化すると、やせるどころかむしろ筋肉量が増えるという実験結果も存在しています。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26972746

ほかにもクレンブテロールというドーピング剤としても知られる薬物が存在するのですが、これもβ2ARを活性化させて、筋肉を増強させる効果が認められています(実際に禁止薬物にも指定されています)。

なのでこれも最終的にプロテインを販売することにつなげたいだけの、強引なこじつけにしか感じられません。

遺伝子検査ダイエットはサプリメントを買わせるためのもの

大量のサプリ

ここまで読んでもらってわかるとおり、現状の遺伝子検査ダイエットは、メーカー側がそれっぽい理由で自社のサプリメントを買わせるための、体のいい拍付けにしかなっていません。

他にもエステやダイエットジムなんかでも、遺伝子検査ダイエットが導入されているところも見受けられますね。

真実を知ってか知らずなのかは分かりませんが、あまりいい商売だとは言えません。

ちなみに遺伝子検査ダイエットキットはよくアフィリエイト商品として広告登録されているので、サイト上には体験談とか「ぴったり言い当ててる!」とかの感想が転がってますが、どれだけ内容をきちんと理解しているのかは怪しいものです。

さいごに

以上が遺伝子検査ダイエットをまに受けるべきではない理由についての解説でした。

ただ、この検査自体はきちんと信頼できるメーカーのものを利用すれば、自分の3つの遺伝子の状態を数千円で知ることができるという意味では使えるのかもしれません。

皆さんも正しく情報を理解したうえで、もっとまともなダイエット方法を選択するようにしてくださいね。

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